鍼灸が効くメカニズム

血流改善

鍼をすると局所に発赤が出現することがあります。神経の末梢部で起こる軸索反射により、血管が拡張し、血流が盛んになったため起こると考えられています。

 

鎮痛作用

急性腰痛(ギックリ腰)などでは痛みに対する感受性が高まった状態になっています。

鍼をすると、この過敏な状態が緩和されます。

 

鍼をすると痛みが軽減するのは、脳内からエンドルフィン・エンケファリンといった神経伝達物質が分泌されることによると考えられています。
また、血流が改善することによりブラジキニン・プロスタグランディン・セロトニン・ヒスタミンなどの発痛物質が疼痛部位から減少することも考えられています。

 

筋肉の緊張の緩和

筋肉の持続的緊張(こり)が長く続くと、血行不良・柔軟性の低下(関節の可動域の低下)・ 疲労などの症状が出現します。更にひどくなると、頭痛・首の痛み・めまい・腰痛などが出現することもあります。

 

鍼治療は筋肉の持続的緊張(こり)を緩和することによって、疼痛性疾患や循環障害を改善します。

 

自律神経の調整

精神ストレス・更年期などにより、自律神経の失調が起こります。自律神経失調症に対し東洋医学では、原気(元気)を高める・寒熱の調整・循環障害の改善などで自律神経のアンバランスを調整します。

 

免疫系に対する作用

灸治療を続けると、風邪を引きにくくなります。

灸をした後白血球の活性(貪食能)が高まることが、動物実験で確かめられています。

 

体壁内臓反射 

ある体表を刺激すると(ツボ刺激)、脊髄神経を介して、関連する内臓に反射作用が現れることが考えられています。